― 佐瀬さんが所属するアジア食グローバル事業の海外営業チームは、どのような事業を行う部署なのですか。
世界各国から仕入れた日本食を含むアジア食材全般について、当社支店・グループ会社以外の国・顧客向けに営業・提案・輸出関連の書類対応サポートをする部署です。既存顧客向けリピートオーダーを漏れなく確実に対応しながら、新規顧客を開拓し、新商品を提案しています。また既存商材を既存販路に販売するだけでなく、新しい取り組みとして、付加価値を付けた高価格帯商品の販売やECサイトでの販売など、+αの事業にも挑戦しています。
― アジア食グローバル事業での、佐瀬さんの役割について教えてください。
欧州チームに所属し、現在は営業を担当しています。また営業の仕事だけでなく、2020年6月からは部署の月末及び年度末締め数値処理・月次資料作成の業務にも携わっています。営業では、担当顧客のリピートオーダー対応、新商品の提案・見積り・サンプル・書類対応、新規顧客開拓が主な仕事です。コロナ前は2〜3ヶ月に1回海外出張があり、顧客を訪問し商談、現地マーケットを自分の目で見て顧客のニーズをくみ取りながら、営業に活かしていました。
― これまでのキャリアで最も印象深いエピソードは何ですか。
ノルウェーの顧客が来日された際のアテンド業務が特に印象に残っています。合計6日間、各メーカー様と日程を調整しながら、旅程をゼロから組み立て、朝から晩までフルアテンド。これまでに経験したことのない業務だったこともあり、精神的にも体力的にもタフな仕事でしたね。このアテンドでお客様との信頼関係が深まり、ビジネスでのやり取りもよりスムーズに進むようになったと感じました。
― この経験から、自身や周囲に変化を感じることはありましたか。
それまではっきりとした課題として感じていたわけではありませんでしたが、そのノルウェーのお客様は50代後半の女性で、20代若手社員の私に対して、少なからず不安を持っていらっしゃったと思います。しかし、このアテンド後は、少しずつではありますがお客様との距離が近づき、私のことを信頼しはじめてくれていることを感じられるようになりました。すぐに信頼関係を構築することはできません。時間がかかっても、一つひとつの仕事を丁寧に、全力でやり切ることの大切さを改めて学びましたね。
― 佐瀬さんの今後の目標について教えてください。
やはり営業ですから、まずは顧客と密に連携を取り、信頼関係を築き上げ、欧州でのマーケット拡大に貢献したいです。そのためには、日々の業務、目の前の仕事を、誠心誠意を尽くしてしっかりと対応すること。そうして、お客様との信頼関係をいままで以上に強化していかなければなりません。加えて、自分自身としてはもちろん、部署としてさらなる価値提供ができるよう、新しい分野や商材など、ルーティン業務以外の新規業務にも積極的にチャレンジしていかなければならないと思っています。そのためにも、チームで協力して業務を行うなど、社員一人ひとりが新しい一歩を踏み出すための時間的・精神的余裕を生み出す努力もしていかなければならないと感じています。具体的には、目下開拓中のエリアで、当社顧客のマーケットを拡大し、Wismettacグループ全体のプライオリティを高めていきたいです。既にある程度アジア食マーケットが拡大している欧州では、付加価値を付けた高価格帯商品の展開をしていきたいと思っています。
― まずは、臼井さんが所属するアジア食グローバル事業の仕入れ・商品開発チームについて教えてください。
当社は世界各国に販売拠点となる現地法人を構えているのですが、それらの拠点が輸入・販売するアジア食などの調達・開発が、私たちの主な役割です。大正10年に商標登録をした日本食のプライベートブランド『Shirakiku®』も、実は当部の開発なんですよ。開発すべき商品を企画・立案し、適切な国やサプライヤーを決め、ベストな商品を拠点に供給する。そうして、販売拠点の売上アップ、利益率アップを後押しすることが、私たちの最大の使命です。
― 社内でも重要な部署であるアジア食グローバル事業で、臼井さんはどのような役割を担っているのでしょうか。
当部の扱う商品数は非常に多いため、加工品・調味料・農畜産・菓子飲料・ノンフードといった商材分野ごとに担当者を分けているのですが、私自身は商品開発・調達に関するプレイングマネージャーとして、これらすべてのカテゴリーに関わっています。新規仕入先の開拓や既存取引先の視察、輸出先国の市場調査のため、コロナ前は2ヶ月に一度は海外へ出張していました。安定供給や競争力向上を目指し、日々仕入先との商談や現状分析に基づいた、企画立案・実行をしています。
― これまでのキャリアのなかで、最も印象に残っている仕事のエピソードを教えてください。
入社4年目の時に、規制によってある登録をしなければ取り扱いのできない商品を自力で申請し、無事に承認を取得できたことです。こうした申請作業は、従来であれば専門のコンサルティング会社に委託するのが一般的なのですが、その費用は高額であり、自ずと委託できる商品も費用対効果の高いものに限られてきてしまいます。このままでは、商品のすそ野が広がらず、持続的な競争力にも欠けてしまう。そうした思いから、まずはダメ元でも良いので自分で申請してみようと考え、取り組みました。
― いままでにないチャレンジだったと思いますが、特にどのような点に苦労しましたか。
登録に際しては、規制についての理解だけでなく、食品の安全管理、製造に関わる知識なども必要で、それを綺麗にまとめつつ、省庁に提出するために文書にしなければなりません。不明な点は直接米国の省庁へ問い合せも行いながら、ジャッジする側がどういう目線で見るかを意識し、製品の安全性と妥当性を明確に伝えるよう努め、執念深く取り組んだことはよく覚えています。結果、無事に登録ができたのですが、こうした実績は社内でも前例がなかったため、会社全体にインパクトを与えることができたのはうれしかったですね。できないとあきらめるのではなく、どうすればできるかを考え、まずは行動に移すこと。そうした実行力が、仕事において大切なんだということを、改めて学ぶことができた出来事です。
― 臼井さんの今後の目標について教えてください。
部署全体としては、商品開発による商売への貢献度は拠点ごとにばらつきがあり、まだ当部が大きく貢献できていない国もあるため、全拠点共通でヒットするような新しい商品を生み出したいと思っています。また個人としては、社内にはまだまだアナログな作業や属人的な作業が多く残っているので、まずは足元の業務を効率化できるようなITスキルを磨き、ビジネスパーソンとしてのスキルを高めていきたいですね。そして、グローバルな会社で働いているからこそ、海外拠点で勤務するという経験も、一度は体験しておきたいと感じています。いまの時代、子どもたちは必修科目の一環としてITを学ぶようになるなど、私たちが育ってきた世界とは全く異なる世界を生きているといっても過言ではありません。だからこそ、新しい時代の子どもたちが大人になった時、彼らに誇れるビジネスパーソンでいれるよう、常に新しいことに挑戦し、自分を成長させていきたいと思います。
― 前田さんが所属するアジア食グローバル事業 水産部のミッションと役割について教えてください。
当社の海外拠点向けに商品を仕入れることが水産部のミッションです。仕入れ先は日本だけでなく、中国やインド、ベトナム、インドネシアなど多岐に渡り、世界中から商品を集めて世界中に供給しています。各拠点が求める商品を安定的かつ高品質に、お客様のニーズに合わせて提供する方法を考えて業務に取り組んでいます。
― 前田さんが担当している仕事内容を教えてください。
日本と台湾の仕入れ先を担当しており、ブリやイカ、ティラピア、トビコといった商品を扱っています。ブリは当社の大型商品で、在庫管理や出荷調整などに携わっています。いずれは価格交渉や商品開発など業務の幅を広げられるように、日々努力しています。イカやティラピア、トビコは価格交渉や商品開発のメイン担当も任されており、原料の状況や他社の情報をチェックし、ベストな仕入れができるよう心がけています。仕入れ先のホームページに、私が関わった商品の情報が掲載されているのを見ると、日本の水産物を海外に広めたいという目標を実現できているんだと実感して嬉しくなりますね。
― これまでで最も印象に残っているエピソードを教えてください。
入社2年目に台湾のサプライヤーを担当することになった時のことです。担当が発表された時はとても嬉しかったのですが、私は英語が苦手で不安もありました。英語ができなければ仕事にならないと痛感し、自ら英会話学校に申し込んで英語勉強アプリもダウンロード。当初はメールの作成や先方からの文章の内容把握にも時間がかかっていましたが、勉強のかいもあって徐々に慣れていき、いまではスムーズに対応できるようになりました。また、サプライヤーから値上げの連絡があった際、初めて電話で価格交渉した時は本当に緊張しました。伝えたいことを紙に書き、つたないながらも誠心誠意英語で伝えたところ、何とか値上げ幅を抑えることができた経験も印象に残っています。
― この経験を通して、どのような成長を実感しましたか?
苦手なことでもまずはやってみて、場数を踏むことが大切なんだと学びました。最初は絶対に無理だと思っていたことでも、経験を積めば少しずつできるようになります。ただ、仕入れ先との交渉はまだまだ難しく感じることも多いです。経験豊富な仕入れ先の担当者様を相手に、対等に交渉ができるよう、できる限りの情報を集めて準備を整える大切さを知りました。
― 前田さんの今後の目標について教えてください。
いまは天然の水産物を多く扱っていますが、今後は持続可能な商品の供給が求められます。養殖する場合でも、飼育方法やえさ、種苗まで気を配る必要が出てくるでしょう。近年、SDGsやESGといった言葉を聞く機会が増えましたが、これは一過性のブームではありません。水産物は漁獲の管理や環境に配慮した養殖を行うことで、持続可能な供給を実現することができるので、今後は原料の漁獲や養殖方法まで配慮した仕入れを行っていきたいと考えています。また、大学時代に養殖場での実習や研究を行っていた経験を活かし、養殖業者など川上まで守備範囲を広げ、より良い商品を仕入れていきたいと思っています。そして、海外拠点での駐在も目標の一つです。日本にいると現地の状況が見えづらく、求められているものが分かりにくく感じる瞬間があります。現地のマーケットを熟知し、スキルを高めるためにも海外で経験を積むことができればと思います。
― 西村さんが所属するアグリ事業 青果部のミッションについて教えてください。
私はアグリ事業のなかでも青果部に所属しています。同部は国内事業において多くの売上を担っている部署です。そのため青果部の仕事が、そのまま会社全体の経営にも影響するといっても過言ではありません。会社を支え、そこからさらに輸入青果業界全体に良い風を吹かせていくことが、私たちの使命です。
― 青果部において、西村さんはどのような業務を担当しているのですか。
国内営業担当として、東日本の市場及び量販店に対してシトラス商材の販売を行っています。市場顧客とは主に電話にて日々の情報共有や販売数量の決定を行い、量販店顧客とは定期商談を行い販売する商品や販売計画を決定していきます。他にも、商材責任者としてオレンジの入荷数量や品質管理などの販売計画を立案。また、残留農薬の検査や全体の品質管理なども担当業務となります。輸入青果物はその性質上、生育状況や船の乱れなど、すべてが自分の思い通りに運ぶことはありません。だからこそ、様々な課題を解決し、顧客と当社に利益を出せた時の喜びはとても大きく、やりがいもひとしおですね。
― これまでのキャリアのなかで、最も印象に残っているエピソードは何ですか。
オロブロンコ(スウィーティー)という商品において、はじめて仕入れから品質管理、販売まで、すべての業務を自ら行ったことです。はじめての挑戦だったこともあり、先輩方から様々なアドバイスをもらいつつ、販売実績のあるお客様とも意見交換をしながら、最適な仕入れ・販売の方法を模索していったのは、大変ながらも充実した日々だったと感じます。現在の業務では販売が主であり、基本的に仕入れ業務は行わないのですが、オロブロンコは昨シーズンの販売が評価され、今後仕入れから販売まですべてを任せてもらえるようになりました。
― この経験を通じて、どのような学びを得られたと感じますか?
熱量は伝播する、ということです。オロブロンコの販売時は、チームの全員が私の思いを汲んでくれて、いつも以上に拡販に力を入れてくれました。また量販店様も当所の予定よりも大きく、目立つ販売スペースを確保してくださるなど、厚いサポートをいただけたのです。もちろんロジカルな提案もしてはいましたが、最後の決め手になったのは、私自身の強い熱量だったのだと思います。自分は一人じゃないということを改めて感じるとともに、自分を信じ、前向きに努力をすることの大切さを学びました。
― 西村さんの部署および個人としての目標について教えてください。
まず部署として達成すべきは、多岐にわたる販路への拡販です。当社は業界で高いシェアを誇っていますが、それでもまだ取り扱いの無い量販店様はあります。どの量販店様に行っても、ストロングポイントである“サンキスト”の商品が置いてあるように、拡販に注力していきたいですね。
個人としては、販路・商材に捉われない営業になっていきたいです。専門性が求められる職種のため、狭く深くというキャリアプランが基本ではありますが、広い知識や経験を持っている人にしかできない活躍の仕方もあるはずだな、と。様々な事柄に、より柔軟に対応できるよう、いままで以上に色々なことに挑戦したいと思っています。既存の販売方法に捉われず、担当が違うから・部署が違うから販売できないといった垣根を無くすため、いま自分にできることは何なのか、どうすればより成長できるのかということに、真摯に向き合っていきたいと思います。
― 塚本さんが所属するアグリ事業 海外営業・事業開発チームとは、どのような事業を行う部署なのですか。
ファーミング事業やトレーディング事業、ディストリビューション事業など、世界一の青果会社を目指す上での基盤となる事業構築をするのが、当部署の使命です。
― そのなかで塚本さんは、主にどのような役割を担っているのでしょうか。
当部署の提案する商品が世界でも通用するように、施策の制定や実践を行うのがメインの仕事です。仕入れ先や販売先とのパートナーシップづくり、商品・規格づくり、販売といった一連のPDCAを回しながら、事業の発展・拡大を目指します。仕入れ調達から規格制定、販売までを一気通貫で携わった商品が世に出て、どの売り場に行っても取り扱われている様子を見ると、自分の努力がかたちになったような気がしてやりがいを感じますね。もちろん新規マーケットを創出するのは生半可なことではありませんが、だからこそ、その壁を越えてやろうという気持ちが湧いてきますし、実際に乗り越えられた時の喜びも大きくなりますね。
― これまでのキャリアで最も印象深いエピソードを教えてください。
特定の仕事というわけではないのですが、国内の人口減少により国内マーケットがシュリンクしていく想定のなか、農林水産省の指針として2025年までに輸出5兆円計画を打ち出しており、一見すると青果物の輸出も国全体として追い風ムードに見えます。しかし実際のところは、出荷組合・農家といった方々は輸出に対してマイナスな見方をされている方や誤った解釈をされている場合が多く、必ずしもスムーズに事が運ぶわけではありません。「手間がかかるので対応したくない」「国内の需要対応で十分」といった声に対し、商社としての調整機能を発揮し、顧客とサプライヤー両方の意向を汲み取りながら、双方にしっかりとメリットを届けていく作業は、常に刺激的で印象深いもの。講演会でスピーチをしたり、農家の皆様にプレゼンをしたり、密にコミュニケーションを取ることによって「お前とだったらやっても良い」といってもらえた時は、これまでの苦労もすべて吹き飛びますね。先駆けの事業は実践するまで結果が見えてこないものですが、自分や会社の信じていることに、自分自身がしっかりとコミットすることが、成功の秘訣なのだと思います。
― 塚本さんの今後の目標について教えてください。
部署としては、やはり当社プライベートブランドである『SUGOI』を、もっと多くの世界、人に届けていくことです。また『SUGOI』以外でも、当社は様々なプライベートブランドを展開していますので、それらをより広く展開し、世界の食における当社の存在感をさらに大きくしていきたいですね。加えて、独占品種やアイテムを展開していくことで、Wismettacならではの強みをより強化していきたいです。また個人としては、いまの仕事にがむしゃらに取り組んでいくことはもちろんですが、機会があれば違う部署の仕事やグループ内の共同事業などに携わり、自身の見識を拡げてみたいと感じています。そうして自分自身を成長させることができれば、会社やお客様など、いままで以上に多くの人に、たくさんの価値を届けることができるようになるはずですから。
― 東條さんが所属するアメニティ&小売事業 ピーキューブ事業グループのミッションについて教えてください。
当事業部のミッションは、人に食を通して喜びや感動を与え、豊かな生活に寄り添うことです。パーティーシーンで活用されるようなメキシカンフードや、休息時間などに楽しむハーブティー。ハロウィンやクリスマスといったイベント商品、様々なキャラクターとコラボしたお菓子、健康や環境に配慮したオーガニック商品…さらには1粒数百円もする高級チョコレートなど、幅広い食品を扱っています。私たちが扱っているアメニティフードは、必ずしも人々の生活に必要な商材ではありません。しかし、それらを通して人々が笑顔になり、その人の人生が豊かになることを願って、日々仕事に励んでいます。
― 東條さんが担当している仕事内容を教えてください。
営業責任者を務めています。私たちの得意先は輸入食品専門店や量販店、雑貨店、コンビニ、ドラックストア、百貨店、通販販路など多岐に渡ります。主戦場は、当事業部が発足して以来力を入れている輸入食品専門店です。私はその販路における大手のお客様を担当しつつ、営業スタッフのマネジメントを行っています。得意先も商材も多く、日々多忙なビジネスライフを送っていますが、当部のミッション達成のために営業メンバー一丸となって仕事に向き合っています。
― いままでのキャリアで最も印象に残っているエピソードを教えてください。
2015年にブランドチョコレート事業において有名ブランドとの代理店契約を締結しました。これまで当社は大々的に百貨店のバレンタイン催事に参入したことがなかったため、上司のアドバイスを仰ぎながら、手探りで業務を遂行したことが印象に残っています。新しい仕事は社内に正解がありません。すべては顧客と現場にあります。知らない仕事を成功させるためには、時間も手間もかかり、体力的にも精神的にも大変なものがありますが、ヒアリングを重ねて仮説を立てて推し進めるしかないと学びました。
― この経験を通して、どのような成長を実感しましたか?
事業をデベロップメントしていく手順と方法を、身をもって体験しました。それまで携わっていた仕事では、すでに諸先輩方が先人として、成功するためのステップを見出してくれていましたが、新事業ではそうはいきませんでした。誰かに教えてもらうのではなく、自ら答えを探し、見つけていく。それは決して簡単なことではありませんが、その経験のおかげで、より一層タフな人材になれたと思います。
― 東條さんの今後の目標について教えてください。
現在の事業領域を拡大しつつ、新たな事業領域に踏み込んでいくのが目標です。マトリクスで例えると、縦軸と横軸を同時に拡大するイメージです。2020年まではマスブランド商材、イベント商材、ブランドチョコの3カテゴリーで収益を確保していましたが、新たにヘルスコンシャスのカテゴリーを加え、収益が出るように活動していきたいと考えています。また、アメニティ&小売事業の事業拡大にも努めたいです。私たちは海外にある商品をただ輸入するだけでなく、自分たちで商品をカスタマイズする機能とノウハウを持っています。商品のなかには、Wismettacグループのオリジナル商品も多数あります。将来的にはそのオリジナル商品を、日本のアメニティ文化に関心のあるアジア圏などに展開していきたいですね。そのためにも、意識的に売り場を観察し、顧客や競合、トレンドの動きを察知し続けられるよう、心がけています。
― 奥脇さんが所属するアメニティ&小売事業 ピーキューブ事業グループのミッションについて教えてください。
当事業部名の由来となっている、喜び(Pleasure)を生み出し(Producing)提案する(Presenting)という「3つのP」をコンセプトとし、商品の企画・開発を行っています。日本にはないユニークな海外のブランド食品の紹介や、ハロウィン、クリスマスなどのシーズンイベント商品の企画・開発、そして、新しいイベントや商材を日々提案していくことがミッションです。
― そのなかで奥脇さんが担当している仕事内容を教えてください。
私たちのチームでは、年間約300アイテムもの商品開発を手がけています。商品開発は個人ではなく、チーム全員が携わりながら商品をつくり上げており、全員が個々にしっかり業務を進めなければ、商品を生み出すことはできません。そのため、チームが円滑に業務進行できるよう、プロジェクト全体を管理するのも私の仕事です。予実管理や各プロジェクトの進行スケジュールの計画、他チームとの連携・調整などを行いながら、商品担当として商品設計や利益計算、製造スケジュールの管理などの業務を主に行っています。新しさや面白さ、楽しさを感じられる商品が市場では求められるため、トレンドに合致する商品を毎年開発するのが大変でもあり、やりがいでもあります。
― いままでのキャリアで最も印象に残っているエピソードを教えてください。
初めてシーズンプロジェクトの全体進行を担った時のことが印象に残っています。予実管理や全体スケジュールの立案、販売実績の分析、商品改廃など、全体の進捗を責任もって管理するという重要な立場でした。当初はどのように進行していいか分からず、日々ただただ焦っていた記憶があります。その状況のなか、自分なりに役割を果たせるよう努めていましたが、実際にはうまく進行することができませんでした。
あるお客様に限定商品を提案した際、タイトなスケジュールのなか、何度も企画を練り直すことになりました。上司にアドバイスをもらいながら一つひとつ着実に進行し、チームメンバーも粘り強く情報収集や調達に協力してくれた結果、いままでにない新商品の開発に成功。納期遅延もなく予算も無事達成することができました。
― それらの経験を通して、どのような成長を実感しましたか?
プロジェクトの進行を一通り経験したことによって、視点が広がり俯瞰してものごとを見ることができるようになりました。現在はプロジェクト全体を把握しながら進行することを心がけており、つまずきがちなポイントを事前におさえて無駄を発生させないようにしています。そのため、以前よりもスムーズにプロジェクトが進行できるようになったと感じています。
― 奥脇さんの今後の目標について教えてください。
チームの垣根を超えて新規事業に携わる機会も増えてきました。なかには戸惑うこともありますが、様々な新規プロジェクトにも携わりながら、事業拡大に貢献できたらと思っています。実際、昨年は別チームの百貨店催事の新規商品開発に携わらせてもらい、微力ながら開発に貢献することができました。いままであまり接点の無かった方たちと企画進行するのは大変な面もありましたが、最終的には良い商品が出来上がり、いい経験になったと感じています。
― 荻谷さんが所属するWBD Company(Wismettac Business Development Company)のミッションと、ご自身の役割について教えてください。
顧客ニーズを掘り起こし、新たなビジネスモデルや商品を継続的に創出することに加え、それらを実際のオペレーションに落とし込んでグローバルに展開させることが、WBDのミッションです。
そのなかで私は「食×医(ヘルスケア)」分野における新規ビジネスの創出に携わっています。具体的には高齢者向け食品の海外展開プロジェクトや、特定疾患向け食品の新規ビジネス立ち上げプロジェクトを担当しています。顧客ニーズや市場調査からスタートし、ビジネスモデルや戦略を考察した上で、実際にビジネスとして成り立つのか、当社として取り組む意義があるのかを検討し、市場性や事業性があると見込んだ場合は、具体的なオペレーション方法を検討して商品開発を進めます。また、企画するだけでなく実際に市場に商品を送り込むフェーズまで担当し、最終的には海外・複数地域でのビジネス展開を目指しています。
― 仕事のやりがいや面白さについて教えてください。
決められたレールの上を歩く仕事ではなく、自分たちのアイデア次第でどんどん新しい取り組みにチャレンジできることがやりがいです。リサーチから得られた情報を元に、どの顧客をターゲットにしてどういった商品コンセプトにするのか、そしてどのように販売していくのか。すべてのフェーズをプロジェクトメンバーで検討しながらつくり上げていく「手づくり感」が魅力ですね。
― 現在の仕事における印象的なエピソードを教えてください。
2021年に「食×ヘルスケア」の分野で新たな事業をスタートさせました。市場のリサーチからはじまり、約1年間で事業のローンチまで至ることができました。新規事業を立ち上げるプロセスから自分たちで考えたため、紆余曲折ありました。ローンチ直前は緊急度の高いタスクが重なり、チームメンバーで「まるで文化祭前日みたいだね」と話しあったほど(笑)。タスクに優先順位をつけてチーム一丸となって取り組み、緊急時には担当領域を超えてサポートしあうなど、目指した期限内に事業をローンチさせるために助け合いながら走り切りました。
― この経験を通して、どのような成長を実感しましたか?
チーム全体で大変な経験を分かち合ったことで、チームの結束力がさらに高まったと思います。また、今回の経験を元にプロセス化できる部分も大いにあるため、次回以降はより体系立てて事業化を推進できると考えています。新規事業は決められたやり方がないため、すべて自分たちで考えなければなりません。また本プロジェクトは既存事業とは異なる顧客層をターゲットとし、これまでとは異なる手法で販売を企画するという難しさを実感したとともに、大きな達成感を得ることができました。
― 荻谷さんの今後の目標について教えてください。
「食×ヘルスケア」の分野で直近ローンチさせた新規事業を軌道に乗せることが目標です。ターゲット顧客の拡大や多国展開を実現することで新たな販路を開拓し、Wismettacグループにおけるヘルスケアビジネスを確立させたいと考えています。私個人としても、高齢化社会・少子高齢化など課題先進国の日本だからこそ強みのある領域を見つけ出し、ソリューションを海外展開することで世界の課題を解決するビジネスに今後も携わり続けたいです。また、ゼロからイチを生み出す経験を重ね、新規事業創出に関する自分なりの勝ちパターンを見つけられればと思います。目標の実現に向けて、夜間・週末で大学院(MBA)に通いはじめました。社外の人とのネットワークをつくり、ビジネスに関する知識を体系的に学びなおすことで、新規事業をさらに推進できればと考えています。
― パクさんが所属するTETOP輸出部とは、どのような事業を行う部署なのですか。
全世界の販売拠点に対し、既存商品の安定供給を目的とした商品メンテナンス及び規制対応。そして、拠点の売上向上を目指した新規商品投入に際しての規制や輸入書類の確認、システムへの登録など、商品管理業務から貿易業務まで、海外輸出に関する業務を一気通貫で行うプラットフォームとしての役割を担っているのが、TETOP輸出部です。食品や商品そのものを扱うというよりは、そこに付随する法律や規制に対応するための部署といえますね。
― そのなかで、パクさんはどのような役割を担っているのでしょうか。
菓子類の既存商品のメンテナンスや規制対応、新規商品の規制や輸入書類の確認、さらにシステムへの登録をしております。仕向地の規制変更などをまとめ、プロジェクトとして確認、対応をしていきます。また調味料、農産・畜産、ノンフード、菓子の商品管理チームのチームリーダーも担っており、チーム全体のプロジェクト進捗の管理も担当しています。自分が規制に合わせてデザインをした商品や登録した新規商品が、海外に住んでいる方々へ届き売上が伸びれば、それだけ多くの皆さんがその商品を楽しんでくださっているということですから、大きなやりがいを感じますね。
― これまでのキャリアで最も印象深いエピソードは何ですか。
拠点から注文を受け発注を進めていた商品が急に原材料を変更することになり、手配している船に間に合わせるために、大急ぎでメーカー様と規格書確認や登録、船スケジュールの調整を行ったエピソードが、特に印象に残っています。メーカー様はもちろん、品質管理を行うフードセーフティチームや貿易チームなど、関係各所と迅速かつ確実なコミュニケーションを取ることを心がけ、何とか無事に乗り切ることができました。
― この経験から、どのようなことが学べましたか。
上記エピソードでは、メーカー様や品質管理を担うフードセーフティチーム、船の調整をする貿易チームなど、とにかくたくさんの人に協力していただきました。限られた時間のなかで、自分一人ではできることに限界はありますが、各領域の仲間たちと協力することができればどんな困難も乗り越えられる。そのことを身をもって体感できた出来事でもあり、日々のコミュニケーションなどを通じて強い信頼関係を築いていくことの大切さを学びました。
― パクさんの今後の目標について教えてください。
それぞれの国によって規定は異なるものですし、さらにそれらが定期的に変更されるなか、すべてのレギュレーションを覚えることは簡単ではありません。だからこそ、日々の仕事を通じて、この国ではどの書類が必要になるか、現地のパッケージ表記はどのようにすれば良いかなど、常に勉強し続けることが大切だと考えています。そのように日々積み重ねていくことで、どの国でもレギュレーションに沿った原材料確認や商品登録、書類確認がスムーズに行える、食品輸出の専門家になれると思います。私自身、まだまだ経験豊富というわけではありませんが、少なくとも北米向けの商品についてはかなりの知識・経験を磨けてきたと自負しています。ここで満足することなく、さらに知識を積み上げていきながら、自身を成長させていきたいですね。
― 北口さんが所属する会長室の役割やミッションについて教えてください。
会長室は、会長を含むボードメンバーと議論しながら、経営としての意思統一を図り、組織としての経営アジェンダの着実な実行をマネジメントする部署です。さらに、各海外支社や日本国内事業部との調整が必要な全社的プロジェクトの推進や、支社間・事業部間に落ちるようなプロジェクトの企画・進捗管理など、会長室が自ら主導するプロジェクトも多く存在します。
― 北口さんは会長室でどのような役割を担っているのですか?
ミドルマネジメントとして、会長室主導プロジェクト管理を中心に担当しています。また、会長の設定するアジェンダについて、方針の明確化と各海外支社・日本国内事業部への落とし込み、各海外支社・日本国内事業部が推進する個別プロジェクトのサポートやアドバイスも実施しています。自分の力だけでは変えられず苦労することも多いですが、一つひとつの小さな努力が、組織全体の改善につながるはずと、希望を持って働いています。 Wismettacグループのなかで起こることのすべてが、自分のことと感じられる役職ですし、会社の経営に関することについては、所掌の枠にとらわれず取り組むことをモットーにしています。
― Wismettacグループでの挑戦について教えてください。
良くも悪くも自由で緩やかな人のつながりを土台に運用されてきた、“コミュニティ”のようなWismettacグループを、社員一人ひとりが激しく、強く、かつ効率的に動く“組織”に変えなければならないという課題意識で挑戦を続けています。キャリア入社組として入社したばかりの私がコミュニティの深部に切り込むことには、当然に困難が伴います。時には直接的かつ強いコミュニケーションを取って嫌われ役になりながら、一方で些細なことでも自ら手を動かして課題解決のサポートをし、役に立つ人間であると納得してもらう、組織人としてリスクと労力のかかるコミットメントが必要です。たいへん骨の折れることではありますが、私の過去のキャリアでは携わることのできなかった深さで、ビジネスに入り込むことができる、やりがいのある仕事と感じています。
― 挑戦においてぶつかる壁は何ですか?
人とのコミュニケーションはチャレンジの連続です。トップダウンで命令するだけでは、正しく組織が動きません。担当者が自ら「成し遂げたい」という気持ちになり、変化に向けて踏み出せるような、丁寧なコミュニケーションが求められます。社内にも多様性が出てきたなかで、マネジメント層と社員の間にコンフリクトが起こるケースもあります。ミドルマネジメントの一人として、末端の社員まで、「成し遂げたい」という積極的な気持ちをいかにもってもらうか、一人ひとりのモチベーションや感情を観察しながらコミュニケーションの取り方を試行錯誤しています。特定の職員が小さな成功体験を得られるまで伴走することも時には必要ですし、自分にとっても有限な“時間”をいかに使うか、が最も高い壁かもしれません。それでも、根気強く取り組んだ結果、一緒にプロジェクトに携わった方々の心境に変化が生じ、各自がリーダーシップを発揮して活動している姿を見た時は、とても嬉しく感じますし、自分の努力と時間は十分に報われたと感じられます。
― 北口さんの今後の目標について教えてください。
Covid-19の影響で、入社してから海外に渡航ができていませんが、海外にも出向したいと考えています。日本人だけでなく、多様なルーツの社員が一つのファミリーとして組織的な一体感を持ち、互いを尊重しながら協力して、世界中でビジネスを発展させる環境をつくり上げることが理想です。海外でも、言葉や文化の壁を越えて「一緒に働きたい人」と思ってもらえるように、自分の限界を決めずに研鑽を積んでいるところです。幸い、Wismettacグループ全体を俯瞰できる立場におりますので、重要なプロジェクトであれば、自分がこれまでのキャリアで経験したことのないものであっても、積極的に関与するようにしています。